本記事は2026年1月30日(金)に公開を終了します。
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また来年も法改正があるみたいですね。
予習してるなんていい心がけじゃない!
でも、パートタイム・有期雇用労働法なんて意識しながら仕事したことが今までなかったもので。。。
そもそも何から手をつけていいか全く分からない状況です。。。
またこのパターン・・・・。
とはいえ、確かに今までは雇用形態ごとの労働条件の違いは あるものだと思ってただろうから、分からなくもないかな。 特に均等待遇と均衡待遇が分かってないと、 何から手をつけていいか分からないと思うよ。
何が違うかさっぱり分からないです。
ひらがなにしても1文字しか変わらないからどっちでもいいような気さえしてきます。
真面目に聞きなさい!
法改正は来年からとはいえ、給与制度自体を見直さなきゃならなくなるかもしれないから、 今のうちに備えておいて遅いということは全くないのよ!
パートさんから問い合わせがあったら説明もしなくちゃならないみたいですしね。
なによ、ちょっとは予習してるんじゃない。。。
目次
(1)不合理な待遇差の禁止
(2)待遇に関する説明義務
(3)不合理な待遇差とは?
(4)何を説明しなければならないのか?
1.法改正のポイント
(1)不合理な待遇差の禁止
- 不合理な待遇差があるかは、個々の待遇ごとに、その待遇の性質・目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断されるべき旨が明確にされました。
- 短時間労働者に加えて、有期雇用労働者にも「均等待遇」の確保が義務化されました。
(2)待遇に関する説明義務
- 短時間・有期雇用労働者から求めがあった場合には、事業主は短時間・有期雇用労働者に対して、通常の労働者との間の待遇差の内容、その理由について説明することが義務化されました。
(3)不合理な待遇差とは? ~均等待遇と均衡待遇~
パートタイム・有期雇用労働法は、同一の事業主に雇用される通常の労働者と短時間・有期雇用労働者との間で、基本給や賞与などの個々の待遇ごとに、不合理な待遇差を設けることを禁止しています。
その中心となる考え方が、均等待遇と均衡待遇です。
①均等待遇の定義
均等待遇とは、待遇決定に当たって、短時間・有期雇用労働者が通常の労働者と同じに取り扱われることをいいます。
②均衡待遇とは
短時間・有期雇用労働者の待遇について、通常の労働者の待遇との間に不合理な待遇差がないことをいいます。
③均等待遇・均衡待遇のどちらを適用しなければならないのか?
パートタイム労働者または有期雇用労働者に均等待遇・均衡待遇のどちらを適用しなければならないかの基準は以下の要素によって決定されます。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| A 職務の内容 | 担当する仕事の内容と求められる責任の程度 |
| B 職務の内容・配置の変更の範囲 | 職種転換・転勤の有無及び範囲 |
| C その他の事情 | 定年再雇用であること、労使間の交渉状況等 |
具体的には、正規労働者とパートタイム・有期雇用労働者で上記要素を比較し、その内容により均等待遇・均衡待遇のいずれを適用する必要があるか決定することになります。
| 比較結果 | 均等待遇or均衡待遇 |
|---|---|
| AとBが同じ |
均等待遇とする必要があります。 待遇について同じ取扱いをする必要があります。 ※同じ取扱いのもとで、能力、経験等の違いにより差がつくのは問題ありません。 |
| AまたはBが異なる |
均衡待遇とする必要があります。 短時間・有期雇用労働者の待遇は、AとBの違いに加えてCを考慮して、 通常の労働者との間に不合理な待遇差のない待遇であることが求められます。 |
無期雇用が複数パターンある場合の具体例は以下の通りです。
出典:厚生労働省「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル
職務内容が同じか否かについての判断手順
職務内容が同じか否かについての判断は以下手順によって行います。
出典:厚生労働省「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル」
職務の内容・配置の変更の範囲が同じか否かに付いての判断手順
職務の内容・配置の変更の範囲が同じか否かについての判断は以下手順によって行います。
出典:厚生労働省「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル」
(4)何を説明しなければならないのか
パートタイム・有期雇用労働法では、待遇差の内容について以下の事項について説明が必要であるとしています。
①待遇差の内容について
待遇差の内容について、以下の事項を説明する必要があります。
A 通常の労働者と短時間・有期雇用労働者とで待遇の決定基準に違いがあるかどうか
B 通常の労働者と短時間・有期雇用労働者の待遇の個別具体的な内容または待遇の決定基準
②待遇差の理由
待遇差の具体的な理由について、以下に基づき客観的、具体的に説明する必要があります。
A 職務の内容
B 職務の内容・配置の変更の範囲
C その他の事情(定年再雇用であること、労使間の交渉状況等)
一般的には通常の労働者とパートタイム・有期雇用労働者では待遇の決定基準が異なることがほとんどであると思われますので、上記について説明できる状態を作っておくことが肝要です。
また、説明をするにあたっては、短時間・有期雇用労働者が説明内容を理解することができるよう、資料を活用して、 口頭で説明することが基本とされています。
厚生労働省より説明書モデル様式が示されていますので、参考にすると良いでしょう。
出典:厚生労働省「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル」
2.まとめ
- 不合理な待遇差は個々の待遇ごとに判断し、均等待遇が有期雇用労働者にも適用されることになりました。
- 事業主は短時間・有期雇用労働者から求めがあった場合は、その内容・理由を説明する必要があります。
- 均等待遇と均衡待遇のいずれを適用するかについては、正規従業員との「職務の内容」「職務の内容・配置の変更の範囲」における差を比較することで判断します。
同一労働同一賃金に関する法改正は2020年4月1日(中小企業は2021年4月1日)に施行されます。
まだまだ先だとお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、不合理な差を解消するためには、全社的な制度の再構築が必要となる場合があり、短時間で対応が完了しない事態が生じることも考えられます。
今のうちに法改正の内容を理解し、準備を進めておくことが得策であると考えます。
3.次回予告
次回は今回の法改正の内容を踏まえ、今のうちに何をどのような手順で対応すれば良いかについてご紹介します。
次回配信は2019年10月24日予定です。
お楽しみに!!!
4.本日の一問一答
THE jinjer STREET JOURNALに寄せられたお問い合わせについて回答します!
お問合せ内容
パート従業員の残業手当の支払方法について教えてください。
現在、下記の通りパート従業員と契約をしています。
このパート従業員が6時間勤務した場合、25%割増をする必要があるのでしょうか?
・時給:1,000円
・1日の所定労働時間:5時間
業種:卸売業、小売業 従業員規模:50~99名 人事経験:1年未満
回答
結論:貴社就業規則や労働契約の内容により割増をするか否かが決定されます。
法定労働時間超過分を割り増す旨定められている場合の支給額:6,000円
所定労働時間超過分を割り増す旨定められている場合の支給額:6,250円
解説
労働基準法では、原則法定労働時間(8時間)を超えた時間について25%の割増を行う必要があることが定められています。
よって、原則的な考え方に基づけば、労働時間が8時間を超過した時間について25%の割増を実施すればよいこととなりますので、この方にお支払いする賃金は
1,000円×6時間=6,000円
となります。
一方で、就業規則や労働契約に所定労働時間を超過した時間について25%の割増を行う旨の定め(=法の最低基準より有利な定め)がある場合はその定めに従って計算をする必要があります。
この場合、この方にお支払いする賃金は
(1,000円×6時間)+(1,000円×25%×1時間)=6,250円
となります。
賃金の支払方法は就業規則、労働契約のいずれにも定める必要がある項目とされています。
まずは、上記の内容を確認した上で給与計算を行うと良いでしょう。
現在公開されているTHE jinjer STREET JOURNAL
- Vol.1:時間外労働の上限規制について vol.1
- Vol.2:時間外労働の上限規制について vol.2
- Vol.3:同一労働同一賃金への対応について vol.1
- Vol.4:同一労働同一賃金への対応について vol.2
- Vol.5:フレックスタイム制の清算期間延長について vol.1
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- Vol.8:年次有給休暇以外の法定休暇と法定外休暇
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