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新型コロナウイルスの感染拡大で2020年4月7日(火)に緊急事態宣言が発令されました。
自粛要請を受け、自社の従業員を休業させた場合の休業手当の支給についてご検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本ページでは休業管理を行うにあたり休業させる場合の留意点や、支払い額の算出方法、
jinjer勤怠でどのような運用を行うかの事例をご紹介いたします。
目次
1.休業させる場合の留意点
・罹患した従業員を休業させる場合
・体調不良の従業員が自主的に休業する場合
・罹患の疑いがある従業員を会社の判断で休業させる場合
・事業の休止などを余儀なくされ、やむを得ず休業とする場合
2.労働者への休業手当の支払い方
・原則的な平均賃金の算出方法
・パート・アルバイト(時給制・日給制)の平均賃金算出方法
・休業手当計算方法
3.jinjer勤怠での休業管理方法例
4.最後に
1.休業させる場合の留意点
新型コロナウイルス感染症に関連して従業員を休業させる場合の取扱いは以下の通りです。
罹患した従業員を休業させる場合
新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合、
一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられるため、
休業手当を支払う必要はないとされています。
体調不良の従業員が自主的に休業する場合
体調不良の従業員が自主的に休業する場合は、通常の病欠同様の取扱いとなるため、
休業手当の支払いを行う必要はないとされています。
病気休暇等の制度がある場合はそれらの制度を活用することになります。
罹患の疑いがある従業員を会社の判断で休業させる場合
「帰国者・接触者相談センター」でのご相談の結果を踏まえても、職務の継続が可能である方について、
使用者の自主的判断で休業させる場合には、一般的に「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまるため、
休業手当を支払う必要があるとされています。
事業の休止などを余儀なくされ、やむを得ず休業とする場合
事業の休止などを余儀なくされた場合において、労働者を休業させるときには、
労使がよく話し合って労働者の不利益を回避するように努力することが大切です。
また、労働基準法第26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、
使用者は、休業期間中の休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払わなければならないとされています。
休業手当の支払いについて、不可抗力による休業の場合は、使用者に休業手当の支払義務はありません。
例)海外の取引先が新型コロナウイルス感染症を受け事業を休止したことに伴う事業の休止である場合
当該取引先への依存の程度、他の代替手段の可能性、事業休止からの期間、使用者としての休業回避のための
具体的努力等を総合的に勘案し、判断する必要があります。
労働局等の行政と相談の上、慎重に対応を決定する必要があります。
出典:厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」令和2年4月14日版
2.労働者への休業手当の支払い方
労働基準法で定められている休業手当は平均賃金の60%以上である必要があるとされています。
ここでは法の最低限の計算方法を紹介します。
原則的な平均賃金の算出方法
平均賃金を算定すべき事由を発生した日以前3ヶ月間に、
その労働者に対し、支払われた賃金の総額をその期間の総日数で除した金額をいいます。
賃金締切日がある場合には、その起算日は直前の賃金締切日です。
銭未満の端数が生じた場合、これを切り捨てることは問題ありません。
例えば・・・
前提条件→賃金締切日:20日、平均賃金算定事由発生日:6/10
| 清算期間 | 賃金 | 支給額 |
|---|---|---|
| 5月分(4/21~5/20) | 基本給:20万円 通勤手当:1万円 |
21万円 |
| 4月分(3/21~4/20) | 基本給:20万円 通勤手当:1万円 残業手当:2万円 |
23万円 |
| 3月分(2/21~3/20) | 基本給:20万円 通勤手当:1万円 残業手当:1万円 |
22万円 |
| 平均賃金計算 |
|---|
| (21万円+23万円+22万円)÷(30日+31日+28日)=7,415.730337…≒7,415円73銭 |
パート・アルバイト(時給制・日給制)の平均賃金算出方法
賃金が時給制や日給制等の場合には、平均賃金を算定すべき事由の発生した日以前3ヶ月間に、
その労働者に対し支払われた当該賃金の総額を、その期間の労働日数で除した金額の60%が最低保障となります。
上記の原則的な計算方法と比べ、金額の高い方を平均賃金とします。
例えば・・・
前提条件→賃金締切日:毎月25日(日給8,000円、通勤手当400円/日)、平均賃金算定事由発生日2/5
| 清算期間 | 賃金 | 支給額 |
|---|---|---|
| 1月分(12/26~1/25-労働日数15日) | 基本給:12万円 通勤手当:6万円 |
12万6千円 |
| 12月分(11/26~12/25-労働日数5日) | 基本給:4万円 通勤手当:2万円 |
4万2千円 |
| 11月分(10/26~11/25-労働日数15日) | 基本給:12万円 通勤手当:6千円 |
12万6千円 |
| 平均賃金計算 | 計算方法 |
|---|---|
| 原則の方法 | (12万6千円+4万2千円+12万6千円)÷(31日+30日+31日)=3195.652173…≒3195円65銭 |
| 最低保証による計算 | (12万6千円+4万2千円+12万6千円)÷(15日+5日+15日)×60%=5,040円 |
最低保証による計算の方が金額が高いため平均賃金は5,040円となります。
休業手当計算方法
休業期間中に支払う休業手当は平均賃金の60%「以上」となる金額とする必要があります。
なお、計算の結果1円未満の端数が生じた場合、50銭未満の端数を切り捨て、50銭以上の端数を1円に切上げます。
3.jinjer勤怠での休業管理方法例
jinjer勤怠で休業管理をご検討の方は、以下の設定方法と運用方法をご確認ください。
企業様によって休業の条件・集計の方法が異なりますので、以下の内容はあくまでも設定例です。
❶[休業]という特別休暇マスタを作成してください。
jinjer勤怠[休日休暇設定]>特別休暇設定>特別休暇マスタ>新規作成
休業手当を支給するにあたり、条件に合った特別休暇マスタを設定してください。
特別休暇設定の[自動付与設定]は「設定しない」を選択してください。
参照:会社独自の休暇マスタを設定する
❷作成した特別休暇マスタを従業員に付与してください。
jinjer勤怠[休日休暇設定]>特別休暇設定>特別休暇一覧>新規付与
❶で作成した特別休暇のマスタを従業員に付与してください。
参照:会社独自の休暇を都度付与する
❸休業期間に該当する日に特別休暇を登録してください。
該当従業員の休業期間に対して❷で付与した特別休暇を従業員のスケジュールに登録します。
用途に応じて下記ページをご参照ください。
1日単位で休暇を登録する場合:管理者が従業員のスケジュールに休暇を登録する
休暇を一括登録する場合:管理者が従業員のスケジュールに休暇を一括登録する
❹出力フォーマット設定にて特別休暇消化日数の項目を追加してください。
jinjer勤怠[データ出力]>[出力フォーマット設定]>編集 または 新規登録
出力フォーマット設定の中に休業日数の消化日数という項目を追加してください。
参照:勤務データの出力項目を設定する
❺締め処理を行ってください。
jinjer勤怠[勤務実績]>締め処理
勤務データを出力するため、該当月の締め処理を行ってください。
参照:月単位の実績を集計する
❻休業日数を出力して休業手当を算出しましょう。
jinjer勤怠[データ出力]>勤務データ>勤務データダウンロード
勤務データを出力し、休業日数を確認してください。
計算方法:休業消化日数 × 平均賃金 × 60%
参照:店舗・部署単位でデータを出力する
上記計算で算出された金額を休業手当としてお支払いください。
4.最後に
企業によって休業手当の対象となるケースや、休業手当の算出方法が異なる可能性があります。
上記運用方法はあくまでも例としてご参照いただけると幸いです。
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